女の子のイメージカラーはピンク?身近に潜むジェンダーバイアス

こんにちは。READY BOXのブログ担当yukiです。こちらのブログではお家でできる月経教育・性教育のコンテンツを発信していきます。今回のテーマは「ジェンダーバイアス」です。

「女の子なのに青が好き」「女の子なのに電車が好き」という悩み

制服を選ぶ女の子

最近では制服でもスカートかパンツを選べるようになるなど、学校現場でも多様な性やジェンダーバイアスへの理解も徐々に広がってきています。
ですが、ネット上では「そうはいっても...」という悩みがまだまだ散見されるのが現実です。
そういったお悩みを見てみると「電車のおもちゃが好きだと、女の子のお友達ができなくなってしまうのでは?」「お洋服が男の子っぽくてからかわれたらどうしよう」といったものなど「わかっていても、そのせいで子供が被害を被るのでは?」という親心が見て取れます。

頭では「どんな色が好きでもいい」「何を着てもいい」と考えていても、実際の場面をみると戸惑ってしまう人も多いのかもしれません。


「好き」という気持ちはすべての可能性の種。「好き」の幅を広げるサポートを。

好きを大事にする女の子

少し前提の話からお伝えします。そもそも色やモノに関わらず、何かを「好き」と思えることは、それ自体がとても尊いものです。「好き」という気持ち1つで何かをずっと大切にできたり、幸せな気持ちになれること、これほど豊かなことはないと思います。

電車が大好きで運転手になった、コーヒー好きが昂じて自分のお店を開いた、絵を描くことが好きだったからデザイナーを目指した、お洋服だけはこだわりが強くてアパレル定員になった。

世の中には「好き」という気持ちをずっと持ち続けて、それを職業にする人も大勢います。だからこそ、まずは、せっかく芽生えた「好き」というその子だけが持つ感性を大切にして欲しいと思うのです。

その上で、もう一歩踏み込んで想像してみていただきたいのが、「なぜ好きなのか」というポイントです。例えば「電車が好き」1つとっても「電車の色が好き」「電車の動きが好き」「電車に乗るのが好き」「電車から見える景色が好き」「電車の中で食べるお弁当が好き」「電車の匂いが好き」など、好きなポイントは人それぞれです。

お子様がなぜそれを好きなのか、そんな好きポイントを一緒に見つけられると、よりお子様の好きに寄り添うことができたり、それに関連した新しい興味を一緒に探せるかもしれません。

例えば「動きが好き」なら「遊園地で乗り物に乗る楽しさ」「自転車を乗る楽しさ」など関連づくものを試して「好き・楽しい」の幅を広げることができます。

せっかく芽生えた「好き」という気持ちを「いいか、悪いか」「困るか、困らないか」という視点でジャッジする前に、こういった好きを深める視点が持てると、少し気持ちが楽になるかもしれません。


「男の子っぽいモノ」が好きな娘に、どんな声かけが有効? 注意すべき声かけとは?

電車が好きな女の子

 

上記の前提を踏まえた上で、それでも、実生活ではまだまだジェンダーバイアスゆえの課題が残っているのも事実です。そんな世界で生きていく我が子に、どんな声かけをしてあげると安心でしょうか。

まずは「〇〇ちゃんは電車が好きなんだね。電車っていろんな色があって見てるだけでも楽しいよね」「青色が好きなんだね。お空や海の色でとってもきれいだよね」など、お子様の「好き」という気持ちに共感することが大切です。いくら心配だからといって、いきなり否定されたり、注意されるとその時点でお子様が心を閉ざしてしまう可能性だってあります。

しかしながら園や学校などで接するお友達や、外部で接する大人から『女の子なのに〜』『男の子なんだから〜』という言葉を受けることがあるかもしれません。また、選んでもいないのに当たり前のように女の子と男の子が色で分けられたり、そんな環境の中で過ごすことも可能性としてあります。

そうするとどこかのタイミングでお子様から『女の子の色はピンクと赤!』といったような発言もあるのではないかと思います。

そんな時は、「もしかすると青色は男の子の色って思う人や、そう言ってくる人がいるかもしれないけど、そんなふうに決めつけることはよくないとママは思うんだよね」と親御様ご自身の気持ちをしっかり伝えてあげましょう。事実としてそういう偏見があっても、親である自分はそうは思わないよ、という姿勢が伝わると良いですね。

その上で、「でもどうしてもそういうことを言われて嫌な気持ちになったら、ママ(もしくは安心できる保育士さん)に相談してね」と何かあった場合のセーフティーネットを作ってあげることも大切です。

 

逆に、注意すべき点としては、「些細なコメントでも決めつけない」ということです。

例えば、女の子のお子様が青色のスポーティーな靴をほしい!と言ったとします。そんな時、皆様ならどんな声かけをしますか?

「もちろん青でもいい」と考える方が多いと思いますが、その際に「かっこいい色だね」「強そうだね」という声かけをするとどうでしょうか。「青=かっこいい、強い」という印象が強く聞こえませんか?このように、「青を選ぶこと」をよしとしていても、そこから紐づくご自身のイメージをそのまま伝えると、お子様の中でもバイアスがかかってしまうことがあります。「似合っているね」「どんなところが気に入ったの?」など、まずはお子様自身の選択を肯定してあげたり、どんなふうな意図で選んだのか聞いてあげられるとなおよいですね。

もちろんそこで「かっこいいと思ったから!」という回答がくれば「確かにかっこいいね」でもいいですし、「ブルーがきれいだから」という回答がくれば「きれいな色だね」で良いのです。

大切なのはその色やモノをお子様自身の目で見た時に、「どう感じたか」というお子様の主観です。その主観を大切にしてあげることから初めてみるのはいかがでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか。次回以降も、家庭教育で役立つコンテンツをお届け予定です。疑問や感想など、ぜひコメントお待ちしております!

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