前思春期って何?<前編>
こんにちは。READY BOXのブログ担当yukiです。こちらのブログではユネスコが発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を参考に、お家でできる月経教育・性教育のコンテンツを発信していきます。
今回は同書「前期思春期」の章から「前思春期」について考えていきます。
1.前期思春期って何?
一般的に「思春期」と聞いてイメージするのは中学生にあたる頃ではないでしょうか。ですが、実は思春期というのは小学生にあたる10~12歳頃ごろから徐々に始まっていると言われています。この小学校高学年にあたる時期を「前思春期」と呼ぶ場合があります。
2.「前思春期」は劣等感を持ちやすい時期?
小学校高学年の時期は、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになります。対象との間に距離をおいた分析ができるようになるため、自分のことも客観的にとらえられるようになりますが、一方で、発達の個人差も顕著になります(いわゆる「9歳の壁」)。身体的発達の個人差が大きくなると、自己に対する肯定的な意識を持てず、自尊感情の低下などにより劣等感も持ちやすくなると言われています。
3.感情のコントロールも難しい
また、上記に加え、10歳ごろ“心をつかさどる脳”といわれる「前頭前野」が急激に発達します。物事を判断したり、感情をコントロールしたりするこの前頭前野の働きによって、人からの視線を感じたり、社会的に自分がどう動いていったらいいのか考えはじめたりするようになります。同時にからだの成長のために性ホルモンの分泌が活発になり、前頭前野を刺激し、感情のコントロールや判断力が不安定になるとも言われています。
このように、心も体も急激に変化するのがこの時期なのです。
後編ではこの時期にどう接していくのか、考えていきます。
お楽しみに!
【参考】
文部科学省「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」
NHK ウワサの保護者会 「10歳ごろのプチ反抗期 <番組内容>」