【絵本紹介】様々な性のあり方と家族のかたちについて学べる『タンタンタンゴはパパふたり』

こんにちは。READY BOXのブログ担当yukiです。こちらのブログではお家でできる月経教育・性教育のコンテンツを発信していきます。今回はご家庭での性教育に活用いただけるオススメ絵本のご紹介です。

「多様な性のあり方がある」ということはわかっていても、、、

最近では「LGBT」などの単語が一般的になり、企業でもLGBTQフレンドリーを掲げる組織が出てくるなど多様な性のあり方への理解が進んで来ました。この記事を読んでくださる親御様は、ご自身のお子様との関わりの中でも「ジェンダーバイアスのない子育てをしたい」「我が子がどんな性的指向・性自認であっても受け止めたい」と思っている方も多いと思います。

ですが、そうは思っていても、いつ・どんな風に多様な性について伝えれば良いのか、また話題にすれば良いのかわからないケースも多いと思います。そんな時に、今回ご紹介する絵本のように、お子様も手に取りやすい媒体で伝えてみることをおすすめします。

『タンタンタンゴはパパふたり』はどんな絵本?

ジャスティン リチャードソン  (著), ピーター パーネル  (著), ヘンリー コール (イラスト), 尾辻 かな子 (翻訳), 前田 和男 (翻訳)

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今回ご紹介する本はこちらの絵本。ニューヨークにあるセントラル・パーク動物園で実際にあったペンギン2匹と飼育員さんのお話を絵本にした『and Tango makes three』の邦訳版です。

この動物園のペンギンハウスでは毎年決まった季節になると女の子ペンギンは男の子ペンギンを、男の子ペンギンは女の子ペンギンを意識し始めます。そして、「お互いの気持ちがぴったりあう」とカップルが誕生します。

そんな中で、ペンギンのロイとシロはどちらも男の子で、何をするにも一緒の仲良しペンギン。女の子ペンギンとは付き合わず、そのうち飼育員さんは「この子たちはきっと愛し合っているんだ」と気づきます。

他のペンギンカップルと同じように、彼らも見よう見まねで「我が家」(巣)を作り、卵に似たかたちの「石」をあたためます。ですが、いつまで経ってもその卵からは赤ちゃんが生まれません。それを見た飼育員さんはあることを思いつきます。

『タンタンタンゴはパパふたり』のおすすめの読み方

この絵本はストーリー自体もそこまで長くないため、寝る前の読み聞かせにもぴったりです。一通り読み聞かせが終わったら、「女の子ペンギンと男の子ペンギンの『気持ちがぴったり合う』ってどういう感じかな?」など「好き」という気持ちについて一緒に考えてみるのはいかがでしょうか。

男女という関係に拘らず、「ママがすき」「お友達の〇〇ちゃんが好き」「おばあちゃんが好き」など様々な人への「好き」の気持ちがあることを表現できるといいですね。そして、その気持ちは、性別に関わらず誰に対しても持つことがある、というお話につなげていけるとスムーズです。

もちろん恋愛的な「好き」という気持ちがあるお子様はそれを聞いてもいいですが、他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティ(アシェクシャル)の人もいるため、「恋愛的な好きの気持ちがないこともある」という前提でお話することをおすすめします。

もし親御様自身も説明に混乱してしまいそうな場合は、下記の「ジェンダーブレッドパーソン」などもぜひご参照ください。セクシュアリティについて、性自認、性的指向、身体の性、性表現という4つでわかりやすく示されているので、親御様自身の理解だけでなく小学校中学年以降のお子様などに説明する時にも活用できます。

The Genderbread Person公式ページより抜粋

いかがでしたでしょうか? よく耳にするようになった「多様な性」の概念。自分ごととして捉え、正しい知識をお子様に伝えられるよう準備ができるといいですね。

本日のブログが、親御様にとって少しでもお役に立てれば幸いです。