絵本紹介「ねぇねぇ、もういちどききたいな わたしがうまれたよるのこと」
こんにちは。READY BOXのブログ担当yukiです。こちらのブログではお家でできる月経教育・性教育のコンテンツを発信していきます。今回はおすすめの絵本「ねぇねぇ、もういちどききたいな わたしがうまれたよるのこと」をご紹介いたします。
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ジェイミー・リー カーティス (著), ローラ コーネル (イラスト), Jamie Lee Curtis (原名)Laura Cornell (原名), 坂上 香 (翻訳)
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産みの親と育ての親が違っていても
この絵本は主人公の女の子が自分が生まれた日、そして家族になった日の話をママとパパに尋ねるお話です。ただし、いわゆる「ふつう」の家族とは少しちがう形の家族のお話です。
本文に「ママのおなかでは あかちゃんが そだたなくて もうひとりのおんなのひとのおなかで わたしが おおきくなったってこと。」とあるように、主人公の産みの親と育ての親は異なります。
絵本の中ではファミリー・ツリーの絵が出てきますが、そこにも「うんでくれたママ」「ママ」と2人のママが描かれています。
ですが、主人公「わたし」はそういった境遇についてネガティブに捉えたり、特別なことと捉えたりする様子はなく、初めてのミルク、初めてのおむつ、初めての子守唄、そんな当たり前の初めてが積み重なっていく様子があたたかな絵とともに紡がれていきます。
読んでいくうちに、家族の愛を感じ、それは血のつながりではなく、一緒に過ごした時間や交わした言葉、紡いできた思い出によって育まれることが伝わってきます。
どうして必要?多様な家族の絵本の意味
本屋さんでよく見かける出産や妊娠を取り扱うストーリーの絵本には、「ママのお腹から出てきた」と表現されることや描かれることが多く、この主人公のように養子や里子の子供が主人公のケースはまだまだ少ないのが現状です。
では、こういった多様な家族の形に触れる絵本を購入したり、読み聞かせをするのにはどんな意味があるのでしょうか。
それは、子供の将来の選択肢を広げることができるからです。
みなさんは、ご自身のお子様の将来について思いを馳せたことはあるでしょうか。これから先、大きくなって就職して、結婚して、子供ができて、、そんな人生を思い描くかもしれません。ですが、そういった道筋をたどる人ばかりではありません。
例えば結婚を望まず、一人で生きていきたいと思う可能性もあります。
結婚したとしても、子供をもちたくないと思う可能性もあります。
また、子供がほしくても叶わない可能性もあります。
そんな時、幼少期に触れた多様な家族や人生の在り方の本がその子の背中を押してくれるのではないかと思うのです。人生のロールモデルはたくさんいた方が、自由な選択ができます。どんな人生を送るかわからない今だからこそ、未来の選択肢をたくさん持てるようなお話に触れさせてあげるのは、とても意味があることではないかと思うのです。
そして、国際基準の性教育でも「多様な家族の形」を学ぶことが推奨されています。ユネスコが発刊する「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では性教育を「人間関係」、「ジェンダーの理解」など、大きく8つの項目に分けて教えるように構成されているのです。
この1つめの項目「人間関係」の中の1つ目が「家族」という項目で、ここでは5歳〜8歳の子供の学習目標として「家族のさまざまな形に対する尊重を表現する」というものがあります。
つまり、世界基準では、すでに5歳の時点でさまざまな家族の在り方や、その家族の形を尊重する必要が強調されているのです。
「遅れている」という日本の性教育ですが、それは性行為など直接体に関わるものだけでなく、こういった家族の価値観などの観点においても当てはまるのかもしれません。