多様性を遊びの中で学ぶ 「バービー人形」
こんにちは。READYBOXのyukiです。
新しく始まったLet’s learn from other countries!のシリーズでは、包括的性教育に関連した国内外のプロダクト・教材・取り組みなどをリサーチしてお届けします。
多様なバービーって何?
出典:バービーカタログ
ブロンドヘアに長い足、細いウエスト。
バービーといえばそんなイメージも強いのではないでしょうか。
ですが、最近では肌の色や体型も様々なバービーが登場しているのです。
バービー公式ページには次のような文章が掲載されています。
2024年にデビュー65周年を迎える世界一有名なファッションドール「バービー」は、1959年のデビュー以来、女性を取り巻く環境の変化を映して来ました。 バービーは、ファッションだけではない、多様性“ダイバーシティ”(性別、人種、 職業、体型など)を表現し、未来に向かって自分らしく進んでいく人とともに歩んでいます。
なぜ多様なバービーが生まれたの?
出典:BCC「Barbie available in 'curvy, tall and petite' sizes Published」
バービー人形は冒頭に書いたような「ブロンドヘアでスリムな体型」という容姿ゆえ、近年では、人形で遊ぶ女の子たちに誤ったイメージ(女性は痩せている方が素敵だ、など)を与えるなどの批判にさらされることが多くなっていました。
幼い女の子が超やせ形の人形で遊ぶと細くなりたいという願望が強まるという研究結果を英国の研究者も発表するなど、論争は激しくなっていきました。
そして、2016年、バービー人形の販売数の落ち込みなども受け、7種類の肌の色、24種類のヘアスタイル、22種類の目の色、3種類の体形(カーヴィー、長身、小柄)をした新たなバービー人形を発売しました。
どんなバービー人形がいるの?
日本では未発売のものもありますが、様々なバービーが登場しています。
ダウン症の身体的特徴を表現したバービー人形
Barbie® が全米ダウン症協会と提携して作成。「すべての子どもが自分らしさをバービー人形に見いだせるように」「自分とは違う外見の人形とも遊んでほしい」という願いが込められています。
参考記事:VOGUE JAPAN「ダウン症のバービー人形は私の誇り──モデルのエリー・ゴールドスタインからのエンパワリングなメッセージ」
アジア系のバービー人形
これまで登場しなかったアジア系アメリカ人や太平洋諸島住民にスポットライトを当てたバービーも登場しています。
多様なバービー人形が教えてくれること
出典:VOGUE JAPAN
現在日本で販売されている人形を思い浮かべると、「目が大きい」「肌の色は白い」など偏った容姿の概念が固定化されているようにも見えます。
そして、小さい頃にそういった人形で遊ぶことで、知らず知らずの間に、子供たちの中に「みんなが憧れる顔はこれだ」といった固定観念が植え付けられる可能性もあります。
多様なバービー人形は、遊びの中で「自分とは異なる外見の人がいること」を教えてくれ、自分と似たバービーがいれば、自分を肯定されたような気持ちにもなれるのではないでしょうか。
すべての場面で多様性を反映することは難しくても、遊びの中に少しでもそういった観点を取り入れられるとよいですね。